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アラマーイルマン・ヴァサラット来日公演 [音楽]

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                 アラマーイルマン・ヴァサラット来日記念チラシより

 こんなライブがあるんだけど行かない?
 そんなメールが突如飛び込んで来た。
 音楽に関してはボク以上にマニヤックなヤツだ。
 彼の、嫁さんからの小遣いを節約し、その分中古CDを一枚でも多く買おうというセコい性格が、とても人事とはとても思えない(笑)

 週末の渋谷、夜7時。
 会場のDUOにはどことなく怪しげな客がちらほら。ひと目見て普通の音楽を素直に聴くような輩でないことがうかがえる。まるでアイルランドのうらぶれたパブにでもいそうな、ひねくれた酒飲みのようだ。性格の悪さがモロ、顔に表れている。

 この会場は最近では珍しくテーブル席で、入口でドリンク券を購入し、バーボンソーダをオーダーし、席に着く。
 もともとライブ会場とHして設計されていないのだろう、ステージ前にドンッ! と突っ立った太い柱が邪魔。

 オープニング・アクトはアイヴォールという名のまだ若い女性シンガー。北欧のフェロー諸島で生まれた彼女は若いにもかかわらずすでに5枚のアルバムを発表、ケルトの若き歌姫として本国及びヨーロッパで人気を博しているそうだ。
 歌声はアイリッシュ特有の透明感の中にも民族の血を漂わせた個性的なもので、フォークギター、エレキ、カリンバ、パーカッション等を操りながらのステージは、シンプルながら一本筋の通ったものだった。

                              ★

 休憩を挟んで、いよいよ真打登場、フィンランドが産んだ変態バンド、アラマーイルマン・ヴァサラット!!!

 まず驚かされるのがバンド編成で、ドラム、2本のチェロ(小さいサイズ)、トロンボーン、サックス、キーボード、それもどいつもこいつも胡散臭さ満載の、一歩間違えれば変質者か犯罪者か、、、といったヤバい風貌に圧倒される。
 特にサックスのスタクラは、ヨレヨレのスーツに型崩れしたシルクハットのような帽子、長い髭と、まるでユダヤ教のラビのようないでたちがすでに異様!!

 ぶっ放す音楽は、パンク・クレズマーとでも呼ぶべき、哀愁と爆裂が同居したような感じ。
 え?
 クレズマーって何だ? ですって?
 詳しくはウィキペディアで検索していただくとして、簡単に説明すると、ユダヤ音楽、もしくは、日本のチンドン屋さんが奏でるアレ。あれは絶対クレズマーだと思う。個人的には。
 もともと流浪の民であるユダヤ人は迫害されながら各地を放浪、その土地土地の土着の音楽を吸収しながら独自の音楽を発展させていった。自国を持たぬ民族ゆえ、それは悲しみの色合いが濃い。

 ステージはフロントマンであるアルトのスタクラ VS トロンボーンのエルノの対決っぽいシチュエーションが基本になっていて、お互いが相手の顔に向けて音を飛ばすような仕草を繰り返す。『スターウォーズ』におけるルークとダーズベイダーなのか?
 途中、以外に美声なスタクラが
 「Do you like heavy-metal ?」
 と、観客に尋ねたと同時に、チェロがヘビメタのギターの音色とフレーズを真似てそっくりな演奏をし始めたのには驚かされた。その前の演奏を聴きながら、ギターがいてもいいかも・・・とか、ちょうど考えていた時だったからなおさらだ。
 それに加え、エルノが長髪をグルグル振り回し、ヘビメタ度、さらにUP!!!

 演奏は迫力満点、ステージも楽しく、大満足で会場を後にしたのだった。

 そうそう、もう一人(?)紹介するのを忘れていた。
 それは、、、テルミン!!
 
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