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『テキサスの5人の仲間』 [映画]

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         『テキサスの5人の仲間(A Big Hand for the Little Lady)』(1966)


 地デジ化以降、昔の映画がけっこう放映させるので感謝、感謝、の毎日。
 でも、2時間を費やす時間もなかなか取れない昨今、ダビングしたDVDだけが溜まる一方なのが現実。それでも昔の映画にはCG世代にはないGood Tasteな映画が目白押しなので、これは嬉しい悲鳴と言うべきか?

 『テキサスの5人の仲間』は、1966年製作のアメリカ映画。
 時代は西部劇のあの時代。じゃあ、凄腕のガンマンがいて、シェリフがいて、いかにも悪玉の親分がいて、というのとは違うので、異色と言えば異色の一編だろう。

 STORY:馬車の車輪が故障したため、とある小さな町にやって来たメレディス(ヘンリー・フォンダ)、その妻メアリー(ジョアン・ウッドワード)、息子。ひと夜の宿を求めて訪れたホテルでは、今まさにポーカーの大勝負が行われていた。地元の有力者の間で、年に一度、大金を賭けて勝負するのだ。
 実はメレディスたちは別の土地で小さな農場を購入し、そこで生活するため、全財産をカバンに詰め込んでいたのだ。
 メレディスはポーカーの話を知ると、妻に頼みこんで見学だけでも許してもらいように懇願する。しかし、彼女はかたくなに首を縦に振らない。どうやら彼はポーカーの常習犯で、これまで何度も負けては大切なお金を失ったらしい。
 しかし、彼女が馬車の車輪を修理に町外れまで出掛けている隙に、なけなしの大金を元手に、ポーカーに加わってしまう・・・。

 ポーカーとなると目の色が変わる、まさに賭博中毒者を演じるヘンリー・フォンダが上手い。どこかオドオドした目に、額ににじむ汗、派手な役者じゃない分、こういった演技をさせるとバツグンの持ち味を発揮する。
 方や彼の妻を演じるジョアン・ウッドワードは、ホコリっぽい西部の街には不釣り合いなほどの清楚な美しさを見せる。1960年代を代表するアメリカの大女優は、まさに貫禄充分で、確かに美人だなあ・・・と、魅了されること請け合い。

 物語は途中から意外な展開が続き、最後には大どんでん返しが待っている。ジョージ・ロイ・ヒル監督の『スティング』を彷彿させると言えば理解しやすいかも(もちろん『テキサスの5人の仲間』の方が先に作られているので、順序は逆なのだが)。
 やはり良い作品というのは、まずしっかりとした脚本ありきなのが、よ~く分かる模範的な作品で、そこにいい役者と監督がいて、名作となるわけだ。
 それからすれば、まさに映画らしい映画。おすすめの一本。


 PS. 原題の『A Big Hand for the Little Lady』は内容を的確に表しているものの、一見ぶっきらぼうの邦題にこそ、実は深い意味があるのが、観終わった後で分かる。
 

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