SSブログ

アンドレアス・グルスキー展 [アート]

             005_400.jpg


 アートなんてなくたって、日常生活に支障をきたすわけでもないし、必要かと言われれば、あえて必要だとも思わないし・・・
 という意見もあるかと思います。
 それはそれで間違ってはいないだろうし、その人がそう言うなら、まあ、あえて否定もしません。
 この前ラファエロ展で観た「大公の聖母」だって、観なくても、特に支障はありません。
 でも、なにかドキッとさせるものがアートと呼ばれる作品群にはあります。
 日常でない非日常に観る者を引き込む<力>が、溢れていると、勝手に思い込んで、美術館へ足を運んでいます。

 アンドレアス・グルスキーという名前は、初めて聞きます。
 ドイツの写真家だそうですが、どんな顔をして、どんな写真を撮るのか、まったく未知の人です。
 でも、知らないから知りたいという欲求は、ボクの専売特許でもあったりして、結局、出掛けてみました。

 久々の新国立美術館は、日本でも有数の、現代の美術館らしい美術館です。
 建物自体がアートな感じで、建物の中にいると、ここが日本であることを忘れてしまいそう。例えるなら、パリって雰囲気。カフェもあるしね。

 広い会場に、大きな写真が、ドンッ! と、並べられております。
 まず、写真の大きさに驚かされ、次いで、色の鮮やかさに驚かされ、最後に、奇妙なめまいのようなものに襲われます。
 作品は風景を写したものが多いのですが、なぜめまいかというと、ピントが、撮影者から近いところも遠いところも等しく合っていて、それが感覚を狂わせるのではないかと考えられます。

 ツールド・フランスのコースとなった山なりの道を、山の上から撮影したもの
 広大な砂漠に走る道路
 北朝鮮の一糸乱れぬマスゲーム
 ニュートリノを観測するために、地下1000mに存在した観測装置、カミオカンデ。
 空港の掲示板とカウンターと乗客
 巨大デパートのお菓子売り場

 それらが、圧倒的な迫力で、観る者に迫ってきます。
 岡本太郎の「太陽の神話」を観た時と同じ、ただ、そこに存在するだけで圧倒されてしまう。
 これは理屈ではないので、体感していただくしかありません。。
 確か9月頃まで開催しているはずだから、ぜひ、実際に自分の五感で感じとって欲しいなあ~。
 

nice!(1)  コメント(2) 
共通テーマ:アート

nice! 1

コメント 2

Pan

私も見ました。
感想は目がちかちかしてしまいました。
それにしても最近メディアでよく紹介されていますね。

by Pan (2013-07-26 15:40) 

TAO

Pan様

確かにボクも目がクラクラしましたよ。
遠近感が無視されたようなといえば気持ちは伝わりますかね。
それにしても、デカさは、れっきとした武器です。
by TAO (2013-07-26 23:51) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。