ラフマニノフ・プレイズ・ラフマニノフ [音楽]
池袋の芸術劇場で、ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番を聴き、
「う~ん、なんかちょっと違うなあ・・・」
と、違和感を抱えていたところに、作曲者自身が演奏したCDがあるというので、貸してもらった。
ラフマニノフという人は、作曲もそうなのだが、もともとピアニストとしてもとても優れた人だったらしい。
借りたCDは、驚くなかれ、1929年録音!!!
戦前のシャンソンの録音はずっと昔にLPで持っていたことがあったが、これはそれよりも古い。
録音の元祖はエジソンだっけ?
でも、それ何年のこと?
たぶん、1800年代の後半だったよねえ・・・なんて、まるで歴史の教科書の復習みたいだぞ。
指揮はストコフスキー。偉大なる指揮者として名前は知っているが、聴くのはこれが初めて。
そして、オケがフィラデルフィア管弦楽団。名門。
さて、作曲者自身が演奏するピアノ交響曲第二番は・・・
さすがに今の耳で聴くと、録音の古さは否めないものの、想像していたほど悪くはない。
けっこう聴けるじゃん! と、感心することしきり。
ゴルゴ13ばりの、力強く、冷徹で、まるで鉛の塊のような強靭さ!
しかし、だからといって、歌っていないわけではない。歌心はちゃんとある。
もともと、哀愁を帯びたメロディが豊富な曲なので、華麗な指使いが多用されたりすると、ちょっとロマンティックな雰囲気になるのだが、そこを必要以上に甘くさせず、コーヒーはブラック、砂糖、ミルクなしで!
映画音楽にも使われたくらいだから、耳になじみやすいメロディの宝庫。
だから人気があるのだが、一般受けするからという理由で、大甘のトロトロに弾いては興ざめ。
男は黙って、
「俺の後ろに立つな・・・」(by デューク・東郷=ゴルゴ13)
なのだ。
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