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『中村恩恵&加藤訓子~ダンスと音のコラボレーション~』 [音楽]

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 話は『パウル・クレー展』から続きます。

 東京国立美術館から~北の丸公園~日本武道館~神保町~をトボトボと歩く。
 神保町ではDISC UNIONに寄り、いつもの如く中古CD漁り。結局、ここでは購入しなかったものの、神保町交差点近くの鯛焼き屋で鯛焼をパクつき、そのまま水道橋駅方面へ。

 途中、老舗のトニイ・レコード(ここも中古屋)に寄り道すると、あらあら、欲しかった『ニュー・ヴァリューズ/イギー・ポップ』が1000円で売っているじゃあありませんか! すかさずGETし、返す刀で、『BEAUTIFUL BALLADS/THE ISLEY BROTHERS』(こちらは驚異の500円!!!)も。思いがけない収穫にニコニコ。これだから寄り道は止められません(笑)

 それから吉祥寺に向かう。
 17:00、商店街の一角にあったリーズナブルな居酒屋チェーン店の扉をくぐる。カウンターに通され、角瓶のハイボールをオーダー。
 注文は目の前に置かれたI-PADみたいな端末でお願いしますと言われ、初めて触るそれにちょっと緊張ぎみ。指が太いのか、画面を切り替える時に隣の場所を押してしまったりで戸惑う。

 一時間少々、ぼんやりしたり、本を読んだり、端末と格闘したりで過ごし、で、チェックアウトってどうするの? と、素直に尋ねると、伝票(座席の番号のみが記入されたもの)をそのままレジに持って行って下さいと言われ、納得。
 
 それから同じ商店街にある古本屋で文庫本を一冊購入し、目的の吉祥寺シアターへ。


          ★          ★          ★          ★


 さて、ここからが本題です(笑)

 吉祥寺シアターさんの方から今回の公演の案内をいただき、それも一日のみ、で、まさかの1000円!!! という破格の提供に、金欠でLIVEに行けないワタクシも、これはと、飛びついた次第。これなら文句なかろう! 劇場関係者の粋なはからいに答えねば男がすたる、、、と。

 白と黒、そこに浮かび上がる影の効果を見事に生かしたステージは、シンプルの極致であるがゆえに観客のイマジネーションを刺激し、緊張感に満ち溢れた空間を排出していた。
 ダンスの中村恩恵のぜい肉をそぎ落とした肉体は、しかし、力強さももちろん含んではいるものの、東洋的な柔らかさとしなやかさに溢れ、アジア人としての "私" を浮き彫りにする。
 アイデンティティの問題はとかく日本人が忘れがちな個所である。しかし、それなしでは根のない木のように、存在そのものが疑われてしまうたぐいの最重要問題であろう。望むと望まざるにかかわらず、それは必ず付いてまわる。

 一方、鈴から大太鼓まで、様々な打楽器を駆使して音を作り出す加藤訓子も、アジア人であることが使用する楽器の種類からもはっきり分かる。確かなテクニックに裏打ちされた正確無比な一音一音には強力な存在感が宿る。と同時に、どこか風通しの良さも感じられる。まるで風のような<涼>とした空間が存在するのだ。

 黒づくめの衣装をまとった二人は、時に交わり、時には影となり、時には追いかけ、追いつき、追い抜く。そんなダンスと音楽の交わりが刺激的で、一瞬たりとも目が(耳も)離せない、素晴らしいステージとなった。
 これで1000円とは、バカ安!!!

  
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