『バットマン:ダークナイト・ライズ』 [映画]
けっこう期待していたんですよ。
ほら、前作の『ダークナイト』が良かったものだから、こう、期待値がググッと高まって、久々に、観てーっ!! て感じになっていたのよ。
で、実際に観てみたら、、、う~ん、がっかり・・・。
どこががっかりかと言うと、
◆バットマンが弱々しい。
悩めるダークヒーローなので気持ちは分からなくもないんだけど(前作で市民から石投げて追われるような状況だったし)、でもさあ、8年間も姿をくらましって、実は屋敷から出て来ない引きこもり状態、なおかつ足は引きずっているわ、表情は憔悴しきってるわで、のっけからまったく精彩のないブルース・ウェインてのも魅力なくないですか?
◆悪役ペインの行動の理由が分からない
冒頭から弱々しいバットマンことブルース・ウェインに対し、異様な出で立ちのペインが、暴力全開で強烈な個性を発揮するのだが、なぜ彼がゴッサムシティ壊滅に執着するのかの説明がない。なので話の核となる一番肝心なこと抜きで事件が起きても、いまいちピンとこないのだ(後半になって、説明しないのではなく、出来ないのが判明するが)。
=ちょっとネタバレあり=
◆事件の真の犯人が判明するも?
一連の事件を裏で操っている真犯人が判明するも、はあ~?? って感じで、話をひっくり返すための無理やりな力技でしかなくシラケる。だいたいカンの良いひとなら、こいつ胡散臭くね? とピンとくるし。
◆ご都合主義のシナリオ
で、真犯人が判明したとたん、凶悪犯ベインは、一転、愛の人になっちゃうし(笑) それでも動機は薄っぺらだし。ん~、どうしたもんかいな。
おまけにバットマンの最後は最後にあらず??? はたまた、もしかしたらバットマン以上の主役扱いっぽいジョン・ブレイク刑事の顛末とか、全体が大団円に向けての仕込みなのが明快で、なるほどねえ・・・と納得は出来るものの、そのあざとらしさにちょっと拒否反応も。
=ネタバレ終了=
じゃあ、手放しで良かったのは、、、というと、女泥棒のセリーナを演じたアン・ハサウェイ。
いやあ~、美人だなあ・・・。後にキャットウーマンになる黒のスーツもさまになっていて、その出で立ちでバットマンご用達のバイクに乗る姿には、下半身にズン! と、くるものがある。
けしてつまらないわけではないのだけれども、後半のシナリオのチープさが致命的。
結果的に、前作が出来過ぎたのね、って話で終わってしまいそうなのがつらいね。
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