夢の光(田村彰英) [アート]
鋤田正義の写真展が地下、で、こちらの田村彰英展は2F。
何を隠そう、東京都写真美術館は同じ建物の中で、3つの異なる写真展を開催しているのだった。
艶やかなロックの世界から、方法論としては真逆とも言える手法を駆使して作品を紡ぐ田村彰英の作品は一見して地味に映る。
出世作である「BASE」は、米軍基地を撮影したものだが、サイズも小さく、過剰な思い入れを配して撮影されたがゆえ、体感温度の低い作品だ。少なくとも戦闘機が格好いいとか、基地が凄いという観点ではないところで撮られている。
定点観測の手法で撮影されたシリーズも中にはあり、更地から一軒の家が出来るまでとか、高速道路が開通するまでのような、時間の経過を追った末に完結するシリーズがあったかと思えば、事件現場を追体験するかのような<事件シリーズ>とでも呼びたくなるような作品もある。
白黒写真も見事だが、カラーになっても、恐ろしく色の良い作品群に、観た者はみな圧倒されるに違いない。例を挙げれば、オウム真理教が上九一色村に建設したサティアンを包み込むかのような淡い紫色など、どうやってこんな色をとらえたんだろうな? と、首をかしげるばかりだ。
津波で破壊された福島の街を撮影した作品に現れる"それでも抜けるように青い空" も、印象深い。
何を隠そう、東京都写真美術館は同じ建物の中で、3つの異なる写真展を開催しているのだった。
艶やかなロックの世界から、方法論としては真逆とも言える手法を駆使して作品を紡ぐ田村彰英の作品は一見して地味に映る。
出世作である「BASE」は、米軍基地を撮影したものだが、サイズも小さく、過剰な思い入れを配して撮影されたがゆえ、体感温度の低い作品だ。少なくとも戦闘機が格好いいとか、基地が凄いという観点ではないところで撮られている。
定点観測の手法で撮影されたシリーズも中にはあり、更地から一軒の家が出来るまでとか、高速道路が開通するまでのような、時間の経過を追った末に完結するシリーズがあったかと思えば、事件現場を追体験するかのような<事件シリーズ>とでも呼びたくなるような作品もある。
白黒写真も見事だが、カラーになっても、恐ろしく色の良い作品群に、観た者はみな圧倒されるに違いない。例を挙げれば、オウム真理教が上九一色村に建設したサティアンを包み込むかのような淡い紫色など、どうやってこんな色をとらえたんだろうな? と、首をかしげるばかりだ。
津波で破壊された福島の街を撮影した作品に現れる"それでも抜けるように青い空" も、印象深い。
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