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フラメンコ・ギタリスト、沖仁ライブ [音楽]

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 スペイン帰りの会社の同僚の女性に、
 「フラメンコ・ギターの沖仁のライブがあるので行こう!」
 と、声をかけられ、万年金欠なワタクシではあったのだが、チケットが4500円とかなりリーズナブルだったので、
 「いいよ」
 と、一言。
 で、沖仁(おき・じん)って、誰?
 と、後で思った。

 聞いたところによると、
 NHK『トップランナー』に出演
 NHK大河ドラマ『風林火山』のテーマを作曲&演奏
 そして今年7月に開催されたムルシア・リカルド・フラメンコギター国際コンクールの国際部門で見事優勝!
 ついでに『徹子の部屋』にまで出演というおまけ付き。

 会場は渋谷に新しく誕生したさくらホール。
 ギリギリに掛け込むのも嫌なので、仕事が残っているにもかかわらず、30分早く出る。
 ・・・そうしたら逆に早く着き過ぎてしまい、近くにあったジョナサンでコーヒーを飲む。

 「スプリング・ツアー2011~コン・パルマス~」と名付けられたツアーの初日に当たるこの日は、
 沖仁(ギター)
 石塚隆光(歌)
 伊集院史朗(踊り)
 を前半、
 そこに小林知詠(サイド・ギター)
 が加わる後半の2部構成。

 ソロあり、歌入り、そして踊りありと、バリエーションを変化させながら、フラメンコの魅力を観客に伝える沖は、ところどころにMCを挟み、会場をリラックスさせる。
 手拍子も担当する石塚&伊集院は観客に拍子の打ち方のレクチャーも。
 それを受けて演奏につなげる沖の発想が楽しい。

 後半はフォルクローレも手掛ける小林のギターが加わることで、より迫力のある演奏を実現。
 これぞフラメンコ! 燃えるぜ!!
 途中、爪が割れるアクシデント。でも、冷静に対処し、演奏は続けられた。

 MCの時に沖が良いことを言っていて、
 「いくら向こうの人がやるように演奏しても、結局は彼らと同じにはなれないことがわかった。ならば自分は自分の音楽をやるしかない」
 自分は何者なのか?
 同一民族でなあなあと暮らす太平日本では忘れられがちであるが、海外にいる者は、必ずアイデンティティを問われる。それは存在の根幹をつかさどる必要不可欠なものなのだあ。
 ゆえに日本のアーティストがいかに上手に本物をまねても、それは単なる物まねでしかない。いくら上手にまねられたとしても、まねはまね。けっして本物を超えられはしない。
 あなたは何者なのか?
 沖は改めて自分のルーツを見つめ直した結果、
 日本人にしか出来ないフラメンコをやる・・・
 そう決めたそうだ。
 だから彼のフラメンコはフラメンコ以外の要素も加わる。
 自分だけのフラメンコを表現するために。

 観客はそんな彼の演奏に、時にしみじみし、時に興奮させられた。
 だれもがとても楽しい時間を共有出来たに違いない。
 ボクもまたしかり。

 ライブが終了し、スペイン料理屋に寄った。
 生ハム、マッシュルーム、えび、あさり、チーズ、、、タパスと呼ばれる小皿に盛られた料理をつまみ、ワインを炭酸で割った飲み物を特注し、飲んだ。
 これはスペイン帰りの女性が現地でごく普通に飲まれている飲み方だと教えてくれた。
 「本当はこれに氷を入れるんだけど」
 メニューにないのに、それも一見さん、そこまでは厚かましくてお願い出来なかったけれど(笑)

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