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『kuniko plays reich』(加藤訓子) [音楽]

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 吉祥寺シアターのライブが予想以上に良かったため、公演後にその場でCDを購入した。
 この作品は今回のライブの内容とは関係ないのだが、ジャケットが気に入ったのと、スティーブ・ライヒの作品を演奏しているので欲しくなってしまい、勢いに任せてエイッとばかりにサイフのヒモを緩めてしまったのだった。

 ご覧になればお分かりのように、彼女の先鋭的な部分が良く表現された素晴らしいジャケット写真なのだ。
 ああ、女好きの血が騒ぐ。ピクン、ピクン!
 内容は、、、と言う前に、そもそもスティーブ・ライヒとはなんぞや??? を押さえておかないといけません。
 スティーブ・ライヒとは、ミニマル・ミュージックの作曲家なのだ。で、ミニマル・ミュージックとは、同じフレーズを反復させることにより、意識の揺れを引き起こすことを目的とした音楽のこと。その起源は民族音楽であり、たとえば、バリ島のケチャとかを思い浮かべていただければお分かりになると思う。
 だから、基本的に一曲が長い。意識を覚醒させるには長くないとならないし、アメリカ映画のように、山あり谷ありのジェットコースタームービーとは対極な、曲の構成上、あまり大きな変化はない。だから人によっては退屈と感じたりもする。
 しかし、よーく感覚を研ぎ澄ませて聴けば、微妙な変化の中に、無限の可能性を秘めていることが分かる。ちょっと大げさだが。

 このCDには3曲を収録。
 タイトルにplays reichとあるように、すべてスティーブ・ライヒの作品だ。
 加藤訓子はマリンバやビブラフォン等を駆使し、打楽器でなければ描けない独特な響きを聴かせてくれる。
 まるで図面の上に精密に引かれた設計図のように、音のすみずみまできちんと計算されたそれは、機械的にも思える半面、人の関与なしでは作り得ないものなのだろう。
 それにしても正確無比なテクニックは驚嘆に値するに違いない。そして、いつしか聴き手を瞑想の世界に導くような心地良い空間が広がるのだ。ボクらはただただそこに身を浸し、インナー・トリップを体験すればいい。
 


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